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コラム

「アカデミックリサーチ」に込めた思い

コラム
株式会社ビジネスリサーチラボでは、「アカデミックリサーチ」という言葉で、弊社の各種サービスを総称することになりました。本コラムの目的は、アカデミックリサーチの意味、導出の経緯、今後の展開に関して、代表取締役である私、伊達洋駆から説明することで、アカデミックリサーチに込めた思いをお伝えすることにあります。

実のところ、アカデミックリサーチという言葉を弊社が使用するのは、今回が初めてではありません。弊社と付き合いの長い方であれば、過去に弊社がアカデミックリサーチというウェブサイトを運営していたことをご存知かもしれません。今回のサービスコンセプトの設定は、かつて掲げていたものの発展的な復活と捉えることができます。

アカデミックリサーチという言葉で弊社が表現しようとしているのは、学術研究の知見、実践的な経験、定量・定性の分析技術を動員して、企業の組織・人事課題を見出し、原因を構造的に把握した上でソリューションを提案する、弊社のサービス全般です。

市場の中で粗く分類すると、弊社はリサーチ会社やコンサルティング会社の特徴を有したHR事業者(HR部門をクライアントにする企業)に該当するかもしれません。一方で、他のHR事業者と競争関係にあるというよりは、むしろ共同関係にあります。このような立ち位置を可能にしている根幹は、弊社がアカデミックリサーチを提供している事実に求められます。

手前味噌で恐縮ですが、特に、アカデミックな知識を積極的に活用したサービスの提供はHR業界では珍しく、そのことに、弊社が自社でパッケージ商品を販売していないことが加わって、HR事業者と共同することができているのだと、私たちとしては解釈しています。

アカデミックリサーチにまとめられる弊社のサービスには、大きく分けると3つの種類があります。①企業のHR部門をクライアントに、弊社単独で調査・コンサルティングを実施するもの、②企業のHR部門をクライアントにしながらも、弊社と他のHR事業者が一緒に調査・コンサルティングを実施するもの、③HR事業者をクライアントに、HR事業者が市場に出す商品を共同開発するもの、という3種類です。

これらに通底するのが、研究と実践と分析の知見を活用している点であり、そうした共通項の上に浮かぶのがアカデミックリサーチです。つまり、弊社はアカデミックリサーチというコンセプトのもとに、共有された特徴を持つ3種類のサービスを提供している会社なのです。

弊社が現在のアカデミックリサーチの形に到達するまでの道は、決して直線的ではありません。元々、株式会社ビジネスリサーチラボの前身にあたる有限責任事業組合ビジネスリサーチラボは、2009年に私が創業者の一人として立ち上げた法人です。その頃、私はまだ経営学の研究に取り組む大学院生でした。

ビジネスリサーチラボは、研究と実務の距離に問題意識を見出した私が、当時の仲間の後押しもあり、いわば経営学の研究室を市場の中に作ろうという狙いのもと作り出した活動基盤です。とはいえ、この数年前まで、ビジネスリサーチラボにとって最大の課題は、どのようなサービスを提供するのか、という点であり続けました。

弊社ならではのサービスを模索する中で、たくさんの寄り道をしたように感じます。いま考えると稚拙なものもありましたし、全く上手くいかなかったものもありました。

どうにか形にしたいと悪戦苦闘している中でも、創業時の問題意識は変わらないままに存在していました。すなわち、研究と実務の距離を近づけるという原初的な問題意識です。もしくは、それこそ弊社がここまで活動を続けてきた活力の源泉だったと言えます。

粘り強く事業を続ける中で、成功例も失敗例も積み上がっていき、現在のサービスの形が少しずつ浮き彫りになってきました。そして固まってきた形に対して、この度、アカデミックリサーチの名を与えたというわけです。

今後はアカデミックリサーチというコンセプトのもと、弊社のサービスは勿論、セミナーやコミュニティや育成についても体系化を進めていく予定です。弊社はいよいよ社会的に明瞭なあり方で事業を構成し、その理念を社会に具体的に浸透させていく局面に到達しました。今後もビジネスリサーチラボをよろしくお願いします。

 

株式会社ビジネスリサーチラボ
代表取締役 伊達洋駆

#伊達洋駆

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